皆さんこんにちは。
アネスト岩田・圧縮機部開発グループの小林です。
六月も後半になり、ジメジメした梅雨らしい日が続いていますね。
紫陽花にとっては嬉しい雨も、余り続くと晴れ間が欲しくなります。
さて今回はコンプレッサのベルトについてお話をしようと思います。
下の図で示したとおり、コンプレッサは、ベルトを介して電動機の動力を圧縮機本体に伝達しているベルト駆動方式が多くみられます。

最近はあまり聞きませんが………
その昔自動車でエンジンからキュルキュル音がしてなんてことがありました。これはベルトの異常が原因でした。具体的にはベルトの張力が低下してスリップ音が発生していたのです。
ベルト張力が低下してくると音が発生する以外に、
①ベルトスリップによる伝達ロスが発生する。
②スリップによる発熱からベルトが熱劣化を起こし、破断してしまう。
といった危険性があります。
ベルトスリップとは、張力が低下することでベルトとプーリ間の摩擦力が弱まり、ベルトだけが空回りしてしまう状態のことです。
当然空回りしている分の動力は圧縮機本体に伝わらず伝達ロスとなります。
また、張力の低下によってベルトが転覆する可能性もあります。
通常、ベルトはプーリ溝の側面にぴったり接触し、その摩擦力でプーリを回転させているのですが、ベルトが緩んでくると一部分がめくれあがってしまうのです。
この状態ではまともに動力を伝達することができません。

ベルトスリップが続くと、ベルトに大きな摩擦熱が生じます。
多くのベルトの材質はゴムです。熱によって劣化してしまい、カチカチに硬化します。こうなるとゴム特有の弾性は失われ、外部からの力や自らの張力で簡単に破断してしまうほど脆くなってしまうのです。
もちろんベルトが破断してしまえば、いくらモータを回転させても回転力が圧縮機に伝わらず、圧縮は行われなくなってしまいます。
また、破断したベルトが周辺の部品を破損する場合もあります。
以上のように、コンプレッサにとってベルトは動力を正しく伝達するためにとても重要な部品です。
張力を適正に保つために定期的なベルトの再張りや、長時間使い続けて劣化してしまったベルトの交換はとても重要なことなのです。
ベルトの管理も最近はやりの「エコ」に繋がりますよ。 |