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2010年10月
2010/10/26
ノルマルリッタ表記をリットル表記に換算する方法

アネスト岩田圧縮機部カスタムエンジニアグループのハリーボッターです。
今日は当社のHPで気になったことの1つ、「ノルマルリッタ表記をリットル表記に換算する方法」についてお話したいと思います。
ノルマルリッタとは基準状態(1気圧,温度0℃,湿度0%)での空気量をさす時の単位であり、NLで表します。一方リットル表記の空気量は一般に標準吸込状態(1気圧,温度20℃,湿度65%)での空気量を指しています。
この二つの間には換算係数(HP上1.079と設定)があるのですが、いきなり与えられていて不思議だと思いませんか?
ということで、この係数を算出してみることにしました。大学の講義のような式展開が以下に続いていきますが、お付き合いいただけたら幸いです。

閉じられた空間において、温度や圧力によって気体の体積は変化しますが、質量は変わりません。すなわち、気体体積×気体密度の値は一定です。
VNρN = VSρS ・・・(1)
ここで、
VN : 基準状態の気体体積 [ m3 ]
VS : 標準吸込状態の気体体積 [ m3 ]
ρN : 基準状態の気体密度 [ g / m3 ]
ρS : 標準吸込状態の気体密度 [ g / m3 ]

(1)式より標準吸込状態の気体体積VSは、
VS = (ρN /ρS )VN = KN-S×VN  ・・・(2)

KN-S = (ρN /ρS ) ・・・(3)
で表わされる が換算係数になります。
次に水蒸気を含む空気(湿り空気)の密度を計算します。湿り空気…いわゆる空気のほかに水蒸気を含んでいるため分圧で考えなければいけません。(湿度0%ならあっという間に係数を求められるのですが)
理想気体の状態方程式より、
pDV = (mD / MD ) RT
pWV = (mW / MW ) RT      ・・・(4)

ここで、
pD : 湿り空気中の乾燥空気分圧 [ Pa ]
pW : 湿り空気中の水蒸気分圧 [ Pa ]
V : 湿り空気体積 [ m3 ]
mD : 湿り空気中の乾燥空気質量 [ g ]
mW : 湿り空気中の水蒸気質量 [ g ]
MD : 乾燥空気分子量 [ g ]
MW : 水蒸気の分子量 [ g ]
T : 湿り空気温度 [ K ]

湿り空気中の乾燥空気と水蒸気の密度は(4)式より、
ρD = (mD / V ) = ( pDMD ) / RT
ρW = (mW / V ) = ( pWMW ) / RT ・・・(5)
また、湿り空気の全圧Pは次式で表わされます。
P = pD + pW = pD +ψpSA  ・・・(6)
ここで、
ψ : 湿り空気の相対湿度 [ % ]
pSA : 飽和蒸気圧 [ Pa ]

(6)式を用いると(5)式は、
ρD = [ (P-ψpSA )MD ] / RT
ρW = (ψpSA MDW ) / RT ・・・(7)
さらに湿り空気の密度は次式で表されます。
ρ=ρD +ρW        ・・・(8)
(7)式を(8)式に代入すると、
ρ= [ (P-ψpSA )MD] / RT + (ψpSA MDW ) / RT
= [ PMD-ψpSA ( MW-MD ) ] / RT ・・・(9)
これが湿り空気密度を求める一般式になります。
ノルマル状態の空気密度は、(9)式において相対湿度 =0なので、
ρN = PN MD / RTN
次に標準吸込状態の密度は、
ρS = [ PSMD-ψpSA ( MW-MD ) ] / RTS
よって換算係数は、
KN-S =ρN /ρS
= ( TS / TN )×{ PNMD / [ PSMD-ψpSA ( MW-MD ) ] }
= ( TS / TN )×{ PN / [ PS-ψpSA (MW / MD -1 ) ] }・・・(10)
(10)式においてP = PN = PSとおいています。
最後に以下の数値を代入します。
TN = 273.15 [ K ]
TS = 293.15 [ K ]
ψ = 0.65
P = 1013 [ hPa]
pSA = 2.3388*103 [ Pa ]
MD = 28.74 [ g ]
MW = 18 [ g ]

KN-S = (293.15 / 273.15)×1013*102 / {1013*102-[0.65×103×2.3388*103×(18/28.74-1) ] }
  = 1.079

となります。これは当社HP掲載の係数と一致します。

ここまでお読みくださった方、ありがとうございます。
今回は初めてのブログで何を書けばいいのかわからなく単純に自分の疑問に思ったことに関して書いてしまいました。
ですので、次回お会いする時にはもっと実用的なお話ができたらと思います。

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2010/10/20
コンプレッサーの豆知識

アネスト岩田の『オタク』です。プロ野球 パはCSをなんとシリーズ3位のロッテが勝ち抜き、セは中日と巨人が此れから争いますね。私の応援している横浜ベイスターズは残念ながら。。。

コンプレッサの世界で首位のチームは何処との問いにアネスト岩田と言いたいところですが、残念ながら世界には巨人がいるもので欧州の会社が世界のトップを走っているそうです。そのうちに私の力で我が社をトップに。なんてね(⌒▽⌒)。

今家電業界などではトップランナーとかいう言い方をしてその製品が市場でどの程度優秀なのかランク付けの傾向があるようです。
電動機に関しては、現在全世界的に高効率モータの普及促進を図っている最中でモータはその効率によりクラス分けを行こなわれています(国際規格IEC60034-30)
IE4=スーパープレミアム効率(参考規格) JISはなし
IE3=プレミアム効率 JISは2010年に制定予定
IE2=高効率 JIS C4212(高効率)相当
IE1=標準効率 JIS C4210(標準効率)相当
今国内で使用されている誘導電動機は、ほとんどがIE1の規格品です。
4極の誘導電動機でどの位規格上で効率が違うかと言うと
Blog163_3.jpg

お隣の中国では、電動機やコンプレッサにこの等級付けが制度化されたようで等級を取得できない機械は市場から締め出されることになるそうです。
写真は電動機の等級表示です。
Blog163_1のコピー.jpg

当社のコンプレッサも現在取得申請を行っています。1級または2級の取得が出来ると聞いています。

今後日本国内のコンプレッサでも同じように制度化されることが想定されます。
現在省エネの提案を実施しているアネスト岩田としては、その際には是非1級表示のコンプレッサにしたいものだと先輩たちは言っております。

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2010/10/07
身近な金属の話

こんにちわ
アネスト岩田の圧縮機開発グループ・ブログデビューの『やし』です。
ようやく涼しくなり秋らしくなってきました。私は四季の中で秋が一番好きなので待ちに待っていました^^

 今回書かせて頂きましたのは素材の話です。アネスト岩田に入社するまではコンプレッサに使われている部品の素材は知りませんでした。入社して色々な部品の図面や資料を読んでいるうちに自分がよく見かけた材質が『アルミニウム』『鋳鉄』でした。それらの素材について調べてみました。
 
まずアルミニウムですが、『アルミ』とよく略される金属です(ここでもアルミと略しますね)『アルミ缶』『アルミホイール』『アルミサッシ』『一円玉』など日常生活で使う様々な者の材質になっていて非常に身近な金属ですね。素材そのままで見る白銀色でとても綺麗に見えますね。アルミがジュラミルンをはじめとした合金として使われていますが、調べて初めて知ったのがアルミ100%として使われるのは稀とのこと(例:一円玉硬貨)

アルミの特徴は鉄と比べて『約60%もの軽量』『軟らかいので加工が容易』『高い耐食性』という特徴を持ち、生活の場だけでなく産業界でも多く使われています。鉄道車両・ガソリンエンジンなどなど・・・アネスト岩田の一部のコンプレッサの部品もアルミを採用しています。レシプロコンプレッサのクランクケース・シリンダ・シリンダーヘッドのアルミニウム合金部品のダイカスト化を業界初で行ったのはアネスト岩田であることは驚きました・・・!

次に鋳鉄ですが、名前にもあるように鉄です。鉄を使った鋳物製品、その製品に用いられる鉄です。アルミと同じように生活や産業界、あらゆる場所で使われており欠かせない素材であります。鉄の歴史を調べると有史以前から使われていると考古学で証明されているほど『鉄』と人のつながりは強いということです。
歴史の話はそれまでにして鋳鉄は炭素の状態によって、ねずみ鋳鉄・白鋳鉄・まだら鋳鉄』の3つに区別されます。私が図面で見たのは『ねずみ鋳鉄』でしたのでねずみ鋳鉄について調べてみました。
ねずみ鋳鉄は片状黒鉛鋳鉄とも呼ばれます。JIS記号ではFCと表記され、FC200、FC250とFCのあとに数字があります。これは1mm2あたりの引張強さを表したもので、数字が大きくなれば強いことを表しています。
ただ鋳鉄は非常に硬いですが、脆いのです。靭性(粘り強さ)や延性(素材が破断せずに柔軟に変形する限界)がないので伸びがありません。伸びがないため破壊されやすいのです。理由は『片状黒鉛鋳鉄』と言われているように黒鉛が散乱しているためです。密集していれば破壊されにくいということです。
海外にも工場や持つアネスト岩田がインド工場で生産している給油式レシプロコンプレッサ本体は全て鋳鉄製で、頑丈なコンプレッサなのです。モータの回転運動を伝えるフライホイールプーリも鋳鉄で出来ています。余談ですが私が試験をしたブースタコンプレッサの本体は鋳鉄製で、しかも大きくて重い!分解・組立は力仕事でした。
 使われている素材を調べてみると機械的性質、用途や歴史も勉強になりました。
今回ブログを書くにあたって調べてみたのはアルミと鋳鉄のみでしたが、開発の仕事に携わる者として、それらだけなく色々な金属について学んでいきたいと思います。
記事内容は初歩的知識かもしれませんが、またブログでご紹介できればと思います。

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