こんにちは。アネスト岩田(株)圧縮機部の『ヘルター・スケルター』です。
私が勤務しております本社工場は、横浜市の港北区という場所にあります。皆さんは横浜と聞くとどんなイメージを抱かれるでしょうか。海と港、異国情緒あふれる国際都市といったところでしょうか。残念ながら当社の周辺は住宅と小学校と畑だけで、横浜を感じさせるものはほとんど(まったく?)ありません。
そこでブログだけでも横浜らしい内容を! ということで、今回は みなと横浜の象徴的存在のひとつ、貨客船「氷川丸(ひかわまる)」に搭載されているコンプレッサを取り上げたいと思います。 氷川丸は、日本郵船が1930年に竣工させた12,000トンクラスの貨客船で、現在は横浜の山下公園前に係留された状態で海上博物館として一般公開されています。太平洋戦争で多くの商船が失われる中、奇跡的に大きな損傷もなく生き残った数少ない客船のひとつで、戦後もしばらくの間、北太平洋航路の運航を続けていました。
さてこの氷川丸ですが、実は産業遺産としても貴重なものが残されています。 主機関であるデンマークのB&W社(現在のMAN-B&W
Diesel社)製4サイクルディーゼルエンジンもそのひとつですが、補機のひとつである大型・高圧コンプレッサもほぼ現役時代の状態のまま展示されています。


詳しい仕様はわかりませんが、主機関と同じB&W製の往復式(シリンダの中をピストンが上下動する方式)多段圧縮コンプレッサのようです。写真の右側奥の二本の筒が空気を圧縮するシリンダで、手前側の筒が中間冷却器でしょうか。高さは 2m以上あり、手前に取り付けられた圧力計には、最高で4.1MPaまでの目盛りが付けられています。このコンプレッサは、主機関であるディーゼルエンジンの始動や燃料の噴射、水密扉の開閉などに使われていたそうです。このように船舶とコンプレッサは切っても切れない関係にあり、目立ちませんが重要な補機のひとつというわけです。80年以上も前に、このような先進的な工業製品を実用化させていたヨーロッパの企業の技術力に感心させられます。
横浜のみなとみらい地区には、氷川丸以外にも横浜船渠株式会社(氷川丸を作った昔の造船所)で使用していたアメリカ製のコンプレッサなども屋外展示されています。機械の好きな方やコンプレッサに興味を持たれた方は、横浜のみなとみらい地区へお出掛けになってみてはいかがでしょうか。 |